
商品配送のコスト削減で苦労していませんか?
商品をお客さまの元へ発送する作業は、通販サイトを運営する際に最もコストがかかる部分です。コストを削減できれば、利益率は高くなります。削減するコストは様々ありますが、配送料金のカットは取り組みやすいです。
例えば、取扱商品によっては仕入れコスト削減に経費がかかりますが、仕入れ値を交渉して、仕入れ単価を下げることは容易ではありません。
ですが、配送料金や梱包にかけている費用は、ある程度は自由にコントロールできます。通販サイトを運営しているけど梱包袋のコストダウンを工夫していない場合は、利益を大きく伸ばすチャンスです。
配送料金が安い運送会社を選ぶ
配送コストで大きな割合を占めるのは「送料」です。配送料は企業ごとに異なるため、どこを選ぶかでコストが変化してきます。配送の価格はアマゾンや楽天などの通販サイトの取り扱い状況を受けて変動することがあるため、定期的に比較することが大切です。
2017年8月時点での大手3社の価格を比べてみましょう。
定価の配送料金が安いのは「ゆうパック」
同じ配送条件で会社ごとの配送料金を比較してみましょう。
まず、配送条件を確認します。配送距離は「東京から東京」、配送する商品のサイズは60サイズです。60サイズとは、タテ・ヨコ・高さ3辺の合計が60センチ以内であることを言います。重さは2キロ以内としましょう。
佐川急便 | 756円 |
クロネコヤマト | 756円 |
ゆうパック | 690円 |
同じ条件下で比較すると、ゆうパックが大手3社の中では最安値です。また、佐川急便とクロネコヤマトは重さの規定が2キロまででしたが、ゆうパックの場合は30キロまでOKでした。
1件あたりの料金差は66円なので、1カ月あたりの配送件数が多ければ多いほどコストダウンの効果は大きくなります。
クロネコヤマトや佐川急便の方が安くなる場合もある
ここで紹介した配送料金は一般的な郵便物として、小さい商品を配送する場合に当てはまります。ですので、条件によってはゆうパック以外のサービスを利用した方が安くつく場合もあります。
例えば、クロネコヤマトでは60サイズ以下の商品を配送する「宅急便コンパクト」というサービスを提供しています。通常料金が594円で、さらに条件によっては割引もあり、合計金額が354円まで安くなります。
取り扱い商品によってお得な企業は変わってくるので、自社の通販サイトで取り扱っている商品に最適なサービスを選びましょう。
大量発送だと割引されるケースもある
商品を毎月たくさん配送している通販サイトの場合、配送会社がホームページで公開している金額よりも安く依頼できる可能性があります。
公式サイトでも言及していない場合が多いので、あまり知られていませんが、大口契約をしてもらえる場合があります。実際、アマゾンのような毎月大量に配送を依頼している企業は一件あたりの単価を安くしてもらっています。
クロネコヤマトは2017年以降で大口契約の見直しをするため、割引の条件が厳しくなると予想されますが、大口契約をすることで特別な料金が適用されることは報道されている情報から判断すると明らかです。
<参照>ヤマト運賃値上げ決定 大口契約見直し/佐賀新聞LiVE
「うちはアマゾンほど大量に発送していないから大口契約は無理なんじゃないか…」と心配になるかもしれません。
ですが、配送業者のエリア担当者に相談することで、法人ではなく個人でも大口契約を結べる場合があります。最近はメルカリなどの個人配送の件数も増えてきているため、交渉次第では大口契約として取り扱ってくれる場合があります。
配送コストを下げるなら梱包袋をよく選ぼう
配送にかかっている費用を下げるために、運送会社と合わせて検討したいのが、「梱包袋」です。梱包袋にはいくつかの種類があります。ダンボールや紙袋、配送会社がオリジナルで梱包袋を販売しているケースもあります。
「取り扱っている商品の性質を考慮すると、どうしてもダンボールじゃないと配送できない」という場合はダンボールの梱包資材について紹介した記事を参考にしてください。
<関連記事>梱包袋・梱包資材は激安でコスパが良いものを選ぼう
特に梱包袋に条件がない場合は紙袋をガムテープで補強して使用するのが安価に抑えられます。
100円均一の梱包袋を選ぶべきか
梱包に使用できる紙袋は100円ショップで販売されています。梱包袋とガムテープさえあれば、梱包に必要な材料はそろいます。取扱商品によっては緩衝材を用意しておくとよいでしょう。
<関連記事>梱包袋に必須のプチプチ・エアーキャップを活用した梱包方法
100円ショップだけでなく、ホームセンターでも梱包袋を購入することができます。身近なお店で準備できるのはよいですが、店頭販売されている梱包袋はいくら数を多く購入しても割引されることはありません。
通販サイトを運営するのであれば、大量に購入するほど割引される梱包袋を利用した方が配送コストを大きく下げられます。例えば10セットで1袋あたりの価格が80円程度の商品でも、割引価格が適用されると250セットで1つあたり20円になる販売店もあります。大量購入で梱包袋のコストが75%も削減できるわけですから、割引される店舗から購入した方がお得です。
配送料金と梱包袋を比較して配送コストを削減しよう
商品の配送にかかる大きな割合を占める「配送料金」ですが、自社通販サイトで取り扱う商品ごとに適切なサービスは異なります。「この会社が安い!」と紹介されている情報をうのみにせず、取り扱う商品のサイズを考慮して、料金が安くなるサービスを選ぶとよいでしょう。
また、大量に配送する場合は大口契約を結べると料金が大幅に下げてもらえる可能性もあります。大口契約の料金に関しては公式ホームページでは公開されていないので、配送業者を呼んで相見積もりをかけることで、最安値の業者と契約が結べます。
配送業者が決まったら、梱包袋の選定です。100円ショップやホームセンターで手軽に購入できる梱包袋を選ぶのもよいですが、大量購入で割り引いてもらえる企業から購入した方がコストは下げられます。
配送料金と梱包袋の料金をできるだけ下げて、通販サイトの利益率をアップしていきましょう。