
ネットショップで商品を発送するとき、ビニール製の袋だと安くてお得だと思っていませんか?紙よりもビニールの方がコストが低く、魅力的に感じますよね。特に古本や雑誌の販売をしているネットショップオーナーほど、ビニール製品で梱包しようとする傾向があります。
ですが、ビニール製品だけだと“クレーム”につながるリスクが高いです。配送している途中でダメージを受けやすく、配送後に本が折れていたという話もあるほど。
ビニールは防水のために活用できますが、配送時の梱包は紙製が安心です。配送コストを抑えながら、顧客からのクレームを防ぐための梱包袋の選び方を紹介します。
ビニール製はポスターや本の郵送に適さない?
本やポスター・パンフレットなどをビニールに包んで発送しているネットショップオーナーもいます。ですが、緩衝材なしにビニールを使用するのは危険です。
ヤフオクやメルカリの出店を中心としたネットショップでは個人で運営している場合が多いです。小規模のネットショップオーナーのなかには、雑貨店でもらえるビニールバッグを梱包袋として利用している場合があります。
配送のための梱包袋が実質無料なので、すばらしいコスト削減術です。しかし、実際はビニール製の梱包で包んだだけで発送すると、クレームにつながりやすいので注意しましょう。ネット上ではこんな不満をもった消費者からの口コミも見かけます。
「パンフレットを注文しました。届いた商品は折れていて、ショックです。5,000円以上払ったのに、ビニールに入れるだけの梱包は雑なのではと感じました。」
このようなクレームは梱包袋を改善すれば、十分に防ぐことができます。悪い評判がつくことを防いで、リピーターや新規顧客を獲得していきましょう。
購入者が満足する梱包袋の選び方とは
1度の配送にかかる費用が安いという理由だけで梱包袋を選んでいませんか?梱包袋は簡易すぎても商品に傷がつきお客さんに不快を与えてしまいますが、過剰すぎても不満をもたれます。
たとえば、特定非営利活動法人環境安全センターが2009年に公開したアンケートでは「商品に対して、緩衝材の量が多すぎる」と約50%の消費者が不快に思っています。その一方で、「購入した商品がどういったものなのか、他者が外から見て判断できてしまう」という梱包には50%以上の人が不満を感じています。
そこで、適切な梱包袋を選ぶには以下の2点を基準にするとよいでしょう。
- 防水性が高い気泡緩衝材
- 耐久性が高い紙製の梱包袋
商品を受け取ったお客さんが不満を感じない梱包をするために、1つずつ確認していきましょう。
水や衝撃は緩衝材で防ぐ
梱包袋に商品・チラシ・領収書をそのまま封入していませんか?梱包する商品がワレモノの場合や壊れやすいものであれば、入念に緩衝材を入れているはずです。
ですが、本やパンフレットのような商品を梱包する場合でも、緩衝材を入れておくと配送時のトラブルを防げます。緩衝材のなかでコストが安く、安全性が高いものといえば気泡緩衝材。エアキャップやプチプチと呼ばれることもあります。気泡緩衝材で商品を包んでおくと、防水効果があり配達中に軽い衝撃があっても商品は守られます。
ただし、クロネコヤマトが提供しているネコポスの場合は注意が必要です。A4サイズの封筒、厚さは2.5センチまでと定められています。規定の厚さをオーバーしてしまうと宅配便コンパクトで配送することになり、配送料金のコストが高くついてしまいます。梱包が厳重すぎて送料が高くなることをお客さんは嫌います。気泡緩衝材は厚みに注意して使用しましょう。
「プチプチで梱包するとゴミが増えて嫌がられない?」と思うかもしれません。ですが、通販サイトを利用した人を対象にしたアンケートで、98%の人がプチプチを捨てることを面倒だと感じていないと判明しています。紙切れや新聞紙のような緩衝材は散らかりやすく嫌われますが、プチプチの場合は問題がありません。
梱包袋は厚さと安さで選ぶ
商品を包むための緩衝材を選んだあとは、梱包袋を決めましょう。
梱包袋にもいくつかの種類があります。はっ水や破れにくい加工など、種類がさまざまで選び方に迷うはずです。防水や衝撃を防ぐ役割は梱包袋ではなく、気泡緩衝材に任せましょう。梱包袋まで防水加工のものを選ぶと、梱包コストが高くつきます。
金額的にも手軽なのが晒し加工の紙袋です。頑丈なポリエチレン・ポリプロピレンなどの加工がされている紙袋もありますが、晒しと比べると1枚あたりの費用が高くつきます。晒し100g程度であれば、配送時の耐久性としては十分な信頼。
梱包袋には過剰な機能をもとめず、気泡緩衝材と組み合わせて選びましょう。
配送に最適な梱包袋は晒し加工の紙袋
ビニール製の梱包袋は費用が安く、手軽に用意できます。そのため、ヤフオクやメルカリなどで商品を販売する小規模なネットショップオーナーはビニール製の梱包袋を選びがち。ですが、ビニール製の梱包袋はダメージを受けやすく、クレームにつながるリスクも高いです。
気泡緩衝材と晒し加工の紙袋の組み合わせは、頑丈さとコスト面で優れています。機能性とコストのバランスをとって、お客さんが満足する梱包をしていきましょう。