
ネットショップの運営が繁盛してくると、少しでもコストを下げて利益を増やしたいですよね。ですが、発送や仕入れにかかる作業時間の効率化は試行錯誤が必要なため、すぐに効果が出づらいです。
そこで、手軽にコストが下げられるのが梱包袋の改善です。梱包袋は1つあたりの価格が20円ほどの安いものから、60円以上するものなど幅広い種類があります。しかし、値段が高いものが必ずしも最適ではありません。用途にあわせた選び方で大きなコストカットを期待できます。
ここではネットショップの梱包袋を安く仕入れるための選び方を紹介します。
通販サイトで役立つ梱包袋の選び方
ネットショップの商品配送につかう梱包袋でもっとも気になるのが耐久性ですよね。実際、ネット通販で購入した人の口コミをチェックしてみると、梱包についてクレームが書かれていることもあります。
「ある通販サイトで個人から商品を購入したんだけど、袋が少しやぶけていた」
ヤフオク、アマゾンマーケットプレイス、メルカリなど個人で商品を配送する機会が増えているため、100円ショップでも安い梱包袋が手に入るようになりました。その反面、耐久性を疑いたくなる安いだけの梱包袋も出回っています。
適切な梱包袋を選ぶためには紙の品質を気にかけることが大切です。紙の素材にどんな加工が施されているかチェックしてから購入しましょう。
防水・はっ水は必要か?
「防水効果バツグン!PE加工できちんと守ります」と書かれている梱包袋があったら安心ですよね。ですが、梱包用袋の目的は商品を顧客のもとに届けることです。必要最低限の機能をもった梱包袋を選ぶことでコストカットにつながります。
たとえば、梱包袋に耐水性を求めるなら、PE加工が施されている必要があるでしょう。PEとはポリエチレンのことをいい、はっ水や防水の効果があります。袋の表面がPE加工されていると、雨が多い時期でも安心して配送することができます。
また、PP加工をされた梱包袋もあります。PPはポリプロピレンのことで、光沢が出て耐久性や耐水性がつくことが特徴的です。
少しの工夫で強度UPも可能
安全面を最重視する配送の場合はPE加工やPP加工など強度が保証されている袋だと安心ができます。ですが、必ずしも厳重な梱包袋を必要としない場合もあるはずです。たとえば、書籍の発送に晒し加工の梱包袋を使用している場合があります。※晒しとは漂白した紙素材のことですが、PE加工と比べると防水効果はあまり高くないとされています。
雨天時の発送はもちろん、突然の悪天候などを考慮すると書籍の発送には防水に強い梱包袋を利用するべきだと考えますよね。ですが、梱包する前の段階で商品を防水用にビニール袋などで包んでおけば、梱包袋は晒し加工でも雨や湿気を防ぎやすくなります。PP加工やPE加工は耐水性が強いですが、1つあたりの費用は高くなりやすいです。その反面、晒し加工の梱包袋は1つの金額が安く、配送コストを下げることができます。
クレームを防ぎ、顧客に喜んでもらうためには最低限の耐水性が必要なのはもちろんです。梱包袋だけではなく、ビニール製の袋をつかって二重に包むことでコストを下げながら耐水性をあげることもできます。
コストを抑えて梱包袋を選ぶ
最小限の費用で梱包袋を購入するにはどのような基準で選ぶのがよいでしょうか?
以下の3点は欠くことができません。
- 耐久性が強い
- 配送実績が多い
- 大量購入で安くなる
1つずつ確認していきましょう。
1 晒し100g程度の耐久性
紙の強度は厚さで決まります。
坪量という用紙重量を表現する単位があり、紙の厚みを示しています。坪量は50gから120gなど、幅広く製造されています。商品を梱包して配送する場合、100g程度が安心できます。
2 実際に配送されている件数が多い
100均でも梱包用の袋を購入できますが、実際にどれだけの人が配送に使用しているかは不明です。梱包袋を購入して部屋の整理整頓アイテムとして使用している人もいます。販売個数がおおくても宅配会社に依頼されているとは限りません。
ですので、宅配業者に依頼して配送されている実績がある梱包袋は信頼できます。月間1万個以上など配送実績がある梱包袋を選びましょう。
3 たくさん買うと安くなる
ネットショップ運営者にとって業務用の製品は強い味方です。個人が通販サイトでお小遣い稼ぎをするよりはるかに多い梱包袋を購入するので、値引きを狙いましょう。
大量に購入した分だけ、1枚あたりの価格が安くなる企業から購入した方がコストを削減できます。
100円ショップのよいところは個人で購入したときに、安く梱包袋の仕入れができることです。しかし、500枚以上など大量に購入することができるネットショップ運営者の場合、業者向けの製品を購入するべきです。たとえば、梱包袋を販売している企業によっては以下のような値下がりをする場合もあります。
- 10枚セット:1枚あたり79.0円
- 25枚セット:1枚あたり39.6円
- 100枚セット:1枚あたり22.5円
- 250枚セット:1枚あたり20.0円
- 500枚セット:1枚あたり17.5円
同じ梱包袋でも1枚あたりの金額が60円以上かわることもあるので、大量購入の割引はとても重要です。
梱包袋はコスト感覚が大切
商品を顧客の手元に届けるための必要アイテム、梱包袋。耐水性は大切ですが、梱包袋のなかにビニール製の袋をつかうことでコスト削減とあわせて水から商品を守ることができます。
また、ネットショップの運営者として購入するのであれば100円ショップではなく、大口発注で割引してくれる企業を選びましょう。1件あたりの梱包袋のコストを下げることで、利益率をアップしていきましょう。